子どもに教わる、自ら考え行動するということ
大人出店者 鈴木裕子さん
アセトンを使わず、自爪を傷めないマシンフィルイン専門ネイルサロン、Whol nail を営む ネイリスト。出張、自宅サロン、美容院など地域に密着して活動。
1歳~中3までの幅広い年齢層のお子さん3人のママさん。チッチェーノ・チッタの活動にも深く共感し、第一回目では子ども向けに水とホタテでできたお湯で落とせるキッズネイルでのお仕事体験を提供。第二回目も出店予定。老人ホームでボランティア活動もしている。 (2020年11月時点)
初めての地域貢献
お花屋さんである、主催の鈴木美由紀さんのお花のセンスや人柄にほれ込み、定期的に自宅サロンへお花の宅配をお願いしています。そのうちネイルサロンにも来て頂くように。イベントの話もそこで伺い、理念や考え方を聞いてお二人のパワーを感じ、参加を決めました。
美由紀さんがもとから地域貢献の活動をしているのを知っていました。
これからの子どもたちのためにできることは何か、という話から私も初めて地域貢献のお手伝いさせて頂くことに。子どもたちのために。そこに惹かれました。主催者のお二人の背中を見て、こういうふうに地域って繋がってるんだと、とても勉強になりました。
我が子とのコラボ出店
ネイルサロンをやってほしいというお話をもらい、どうやったら楽しんでもらえるかを考えました。小6の娘がよく肩もみやマッサージをしてくれていたのでネイルにプラスして出店内容に取り入れることに。子ども市民として参加するには少し大きかった娘にもお客様に喜んでもらう体験をしてほしくもあり、また、お金の勉強であったり、地域の繋がりを見てほしかったので手伝ってもらいました。
子どもには「自分で考え、自分で行動する」ということをやらせてあげたいけれど、どうしても親は心配で先回りをしがちで。自分で何をやりたいかを考え、そのためにはどうするかを考えてもらう。子供に考えるというプロセスへ導く、という大人の姿勢がとても自分だけではできなくて。地域でいろいろな大人達が関わって導いてくれることによって、子どもたち自身も自ら考えるきっかけになる。そういう興味もあり、参加させてもらいました。
参加してみると、やっぱり地域でこういうことをやってくれるのっていいなと実感しました。
いざ、自分の子どもとなったら反抗されたり、距離が近いからこそ親の言うことは素直に聞けなかったりするんですよね。今回の対象は小学生でしたが、もう少し大きい子たちにも是非やってほしいなと思いました。自分が子どもの頃はこういう機会もなかったので、楽しくて、しかも身になるイベントを地域でやるというのは素晴らしいな、と思いました。
参加させてらえて本当に良かった。
大変だけど当たり前のこと。それが仕事のリアル。
お子様向けで、安全で、簡単で、見栄えもする。そこを考えると、どんな商材を使ったらいいか、使っている成分の分析、アレルギー、かぶれ、保護者のアテンド、などにも気を使いました。子どもにも注意事項を徹底することが大変…というか、安全第一は当たり前のことなんですけどね。
そういうことも子どもにも説明し、「お客様に伝えるんだよ」と教えながら、自分自身も見直しました。
娘が思っていた以上に仕事をがんばってくれ、助けられた感があります。当日来てくれた小さい子たちも「働きに行く」という意識を持っていたので、話もよく聞いてくれ、そういう協力のおかげで当日はうまくいったんだと思います。
私も初めての事だったので、1回目の反省になるんですが、業務的なことしか教えてなかったんです。これをする、あれをする、これは爪からはみ出して肌についていも大丈夫だから、など。2回目はもっと内面的なこと、お客様に喜んで頂くためには何をしたらいいか、対価を頂くということはその時間を楽しんでいただく、というところをもう少しうまく、簡単に伝えていけたらなと思っています。
自分の仕事を振り返る、新しい気づきの場
ネイルという仕事で子どもとこういうふうに触れ合えるとは思っていませんでした。
老人ホームでボランティアネイルはしているんですが、子どもにという発想がそれまで全くなかったので、新たな刺激をもらいました。違う角度からネイルの仕事も子育ても考えられる、とてもいいきっかけになりました。
子どもたちでも年齢に関係なく爪に色を付けてあげるだけで、目がとってもキラキラするんですよね。もっと人を綺麗にしたり、喜ばせたりしたいなと思えた一日でした。
イベント中もネイルをつけた子が前を通り過ぎるたびに、ちらっとこっちを見てネイルを見せてくれたり、みんな通るたびに目配せしてくれたり。またやりたいな、と言ってくれる子がいたり、とても楽しかった。
お客様の顔色や気持ちが明るくなる瞬間の顔を見たくてやっているんですよね。
自分で考え、行動する」は子どもだけじゃなかった!
当初は子ども向けの商材も手元にそろっていない状況で、「できるかわからないけど大丈夫ですか?」という感じでスタートしたのですが、主催側は「全然、やりたいように、やれることをやってください」という受け入れ態勢だったんです。
当日参加する子どもも、「ネイルサロンなんてできるかわからない…」と最初は言いながら来るんですが、一緒にやってみたら「できるじゃん!」という感じで。自信をつけて帰っていく姿が、まさに企画を考えて今に至る小さい私だ…と思って見ていました。
1回目だったので、値段設定やどのくらいの感じでやったら子どもたちが喜ぶのかといったところもわからないところがありました。さぐりさぐり年々工夫しながら考えていけたらと思っています。
子どものイキイキした顔を見させてもらえるんですよね。いざ自分の子育てとなると目の前ばかり見て、見失い迷う事ばかりなのですが、他の子たちと触れ合うことによって、自分の子も客観的にみられる。色んな子と出会えて楽しかった。ほんとに楽しかったに尽きる!
いつか、大人になって、仕事をするときに、人に喜んでもらうってこういうことだったな、とか、あの時こんなふうに体感したな、と振り返るきっかけになってほしい。参加するたびにそういうことを伝えていけたらいいな、と思います。
新しい空気
子どもの空気ってすごいなと思っいました。
新しい風が入って来るのがチッチェーノ・チッタ。出会いもたくさん。
おとなも子どもも新たな出会いがあるいいイベントだと思うので是非多くの方に参加してほしいです。